ラジオ体操をすると血管年齢が若くなる?動脈硬化や心筋梗塞の予防にも
「ラジオ体操を続けている人は血管年齢が若い」といった話を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
本当に実証されているのか疑問に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実際には加速度脈波(APG)という血管の状態を数値化できる検査を用いた研究によって、一定の傾向が確認されています。
血管の老化は自覚症状が少ないまま進行し、動脈硬化や脳梗塞、心筋梗塞といった重大な疾患の原因となるため、「血管年齢」は健康寿命を左右する重要な指標とされています。
そのため、日常的に行っている軽い運動が血管にどのような影響を与えるのかは、多くの人にとって関心の高いテーマです。
ここでは、ラジオ体操を長年継続している人々を対象に実施された調査研究と、その後に行われた追跡調査の結果をもとに、ラジオ体操が血管年齢や動脈硬化リスクにどのような影響を与えるのかを、簡単に解説していきます。
加速度脈波とは何か

血管の健康状態を評価する方法の一つに「加速度脈波(APG)」があります。
これは指先などで脈波を測定し、血管の弾力性や血流の状態を波形として解析する検査です。血管がしなやかであれば波形は若年型となり、動脈硬化が進むと波形は老化型へと変化します。
この加速度脈波から算出されるAPGインデックスは、いわば「血管年齢の指標」として用いられ、生活習慣や運動習慣の影響を評価する各種研究でも広く活用されています。
ラジオ体操の効果を検証した調査では、身長や体重、血圧などの形態・生理測定と並んで、この加速度脈波が重要な評価項目として測定されました。
ラジオ体操実施者は血管年齢が若い傾向

調査(2013年度冬頃に実施)では、ラジオ体操を3年以上、週5日以上実践している55歳以上の男女を対象に、加速度脈波の値が年齢別に比較されました。
その結果、ラジオ体操を継続して実施している人は、実年齢よりも約10歳~20歳、血管年齢が若い傾向が確認されています。
特に注目されたのは、週あたりの実施回数と血管指標との関係です。ラジオ体操を毎日行っている人と、それ以下の頻度の人を比較すると、男女ともに毎日実施している群の方がAPGインデックスの値が良好な傾向を示しました。
統計的に有意差は認められなかったものの、血管機能にプラスの方向へ作用している可能性が示唆されています。
※参考:簡易保険加入者協会(2014)『平成 25 年度 ラジオ体操事業調査研究 ラジオ体操の実施効果に関する調査研究(概要版)』 簡易保険加入者協会
追跡調査で分かった「継続の効果」

追跡調査(2024年度秋から冬頃実施)では、初回調査から約11年後に同じ人を対象として加速度脈波(APG)が再び測定され、血管の状態が時間とともにどのように変化したかが確認されました。
本来であれば年齢を重ねるにつれて血管は硬くなり、波形も悪化していく傾向があります。
しかし、ラジオ体操を続けていた参加者では、血管の状態が良好と評価される人が増える傾向があり、逆に状態がよくないと評価される人は減少していました。
また、数値で血管の弾力性を表すAPGインデックスも前回調査より良い値を示し、見た目の波形だけでなく数値面でも血管の状態が保たれていたことが確認されました。
ラジオ体操を継続している人は、血管年齢は実年齢より若い状態にあり、11年が経過してもその若さを維持、あるいはさらに良い方向に変化した可能性があると評価できます。
※参考:簡易保険加入者協会(2025)『令和6年度 ラジオ体操に関する調査研究 ラジオ体操の実施効果に関する追跡調査研究(概要版)』 簡易保険加入者協会
動脈硬化や脳梗塞の予防にもつながる?

血管年齢が若い状態を保つことは、血管の弾力性が維持されていることを意味し、動脈硬化の進行を抑えるうえで重要な指標となります。
血管が柔らかくしなやかな状態であれば、血液は滞りなく流れ、血圧の急激な上昇や血管壁への負担も軽減されます。
一方で、血管の老化が進み動脈硬化が進行すると、血管の内腔が狭くなり、血流が妨げられやすくなります。
その結果、血栓が形成されやすくなり、これが脳の血管を詰まらせた場合には脳梗塞を引き起こす可能性があります。
つまり、血管年齢の上昇はそのまま脳血管疾患のリスク上昇とも密接に関係しているのです。
ラジオ体操を継続している人において血管年齢が若い傾向が確認されているという研究結果は、このような血管機能の維持が、動脈硬化や脳梗塞のリスク低減につながる可能性を示唆するものといえます。
ラジオ体操のような軽い運動であっても、長期間にわたって続けることで血管に良い影響を与え、その結果として将来的な循環器疾患の予防に寄与する可能性がある点は、注目すべきポイントといえるでしょう。
最後に

今回の記事では、ラジオ体操と血管年齢の関係のみに注目して執筆しましたが、このほか、ラジオ体操実施者は、実年齢と比べて体内年齢が若かったり、平均と比べて骨密度が高かったりするというデータもあります。
ラジオ体操を行うと様々な効果を期待することができるのです。
ただ、留意してほしいこととして、こうした効果は、ラジオ体操を継続することによって享受できるということです。
今回紹介した研究も、ラジオ体操を継続している人を対象にしています。
ラジオ体操を1回だけやっても、今回紹介した効果は期待できませんので、注意してください。
これを機に、ぜひ、皆さまも、ラジオ体操を継続して実施していただけるとうれしいです。
※筆者のラジねえ。はラジオ体操の指導をしています。詳細はお問い合わせください。
私は、健康をテーマにした運動指導・講演会・セミナー、イベント出演等を行っています。
<取得資格>
・全米ヨガアライアンスRYT200
・1級ラジオ体操指導士
・国際ボディメンテナンス協会パーソナルストレッチトレーナー
・スポーツリズムトレーニング協会認定アカデミーコーチ
・基礎心理カウンセラー
大阪府門真市・大阪府寝屋川市を拠点に活動しており、その他エリアも出張可能です!
ラジオ体操やヨガ、運動講習会、メンタルヘルス講演会、健康イベントを取り入れたいなど、興味がある方・企業団体様は気軽に「ラジねえ。」まで♪
投稿者プロフィール

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ラジオ体操・スポーツインストラクター
一般社団法人ラジーン代表理事
企業、自治体、スポーツ競技団体等年間100団体以上と協業し、健康に関する講習会や講演会を各地で実施。TVラジオなどのメディアにも出演し、ラジオ体操を通じて健康・スポーツの普及推進活動を行っています。
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