ダイエットにおいて「運動と睡眠」どちらを優先すべき?どちらが大事?
ダイエットというと、多くの人がまず思い浮かべるのは「運動」ではないでしょうか。
ランニングやウォーキング、筋トレ、ジム通い、ヨガやHIITなど、「痩せるためにはとにかく体を動かさなければならない」という考えは、広く根付いています。
一方で、最近は、「睡眠不足は太る」「寝ないと痩せない」といった情報も広く知られるようになってきました。
実際に、睡眠時間が短い人ほど肥満率が高い、といった研究結果も数多く報告されています。
では実際のところ、ダイエットにおいて本当に優先すべきなのは「運動」なのでしょうか。それとも「睡眠」なのでしょうか。
時間が限られている中で、どちらかを犠牲にしなければならないとしたら、どちらを選ぶべきなのでしょうか。
ここでは、ダイエットにおける「運動」と「睡眠」の役割と優先順位について、わかりやすく解説していきます。
ダイエットにおける睡眠の重要性

睡眠を削ってまで運動すると、その分だけ、消費カロリーが増えるので、ダイエットを成功させるために運動を優先するべきだろうと考える人も多いでしょう。
しかし、ダイエットを成功させるためには、睡眠も極めて重要な要素となります。
その理由は、下記の3つです。
- 食欲をコントロールするホルモンが乱れる
- 「脂肪を溜め込みやすい体」を作る
- 「運動する気力」そのものがなくなる
それぞれの理由について、詳しく見ていきます。
食欲をコントロールするホルモンが乱れる
睡眠不足が続くと、体内のホルモンバランスが大きく乱れます。
特に問題となるのが、次の2つのホルモンです。
- レプチン:満腹感を伝えるホルモン
- グレリン:食欲を増進させるホルモン
睡眠時間が短いと、レプチンは減少する一方で、グレリンは増加します。
つまり、その結果、
- 食べても満足しにくい
- 間食が増える
- 甘いもの・脂っこいものを欲しやすくなる
といった状態になり、無意識のうちに摂取カロリーが増えてしまうリスクが高まってしまいます。
摂取カロリーが増えるということは、当然ながら、ダイエットにおいては望ましくありません。
「脂肪を溜め込みやすい体」を作る
睡眠が足りないと、ストレスホルモンであるコルチゾールが増加します。
コルチゾールが慢性的に高い状態では、代謝が低下してしまったり、血糖値が上がりやすくなったり、脂肪蓄積を招いたりします。
つまり、同じ食事・同じ運動量でも、睡眠不足の人は、コルチゾールレベルが上がりますので、より太りやすいという状態になるのです。
「運動する気力」そのものがなくなる
睡眠不足の影響は、以下のように、体だけでなく「行動」にも現れます。
- やる気が出ない
- 疲れやすい
- 判断力が低下する
こんな状態では、運動しようと思っても、実際に行動に移すことは非常に難しいと言わざるを得ません。
結果として、睡眠不足 → 運動しない → 消費カロリー低下 → 太るという悪循環に陥ってしまいます。
では「運動」はダイエットに不要なのか?

結論から言えば、運動はダイエットにおいて必要です。
といいいますのも、運動には「痩せやすい体を作る」「基礎代謝を維持・向上させる」などの重要な役割があります。
筋肉量を維持・向上させたり、血流や代謝を促進したりする点では、運動は欠かせない存在です。
また、運動は、睡眠の質を高めるため効果もあります。
ダイエットにおいて、運動は、当然、重要となってきます。
運動と睡眠、どちらを優先すべきか?

それでは、ここからは、ダイエットにおいて「運動と睡眠のどちらを優先すべきか」という問いについて回答していきましょう。
回答は、下記の通りです。
- 回答①:どちらか一つなら「睡眠」
- 回答②:睡眠が整って初めて、運動が活きる
もちろん、理想は、運動・睡眠ともに十分に確保することですが、忙しい日常の中では、どうしても時間や体力に限りがあり、どちらかを犠牲にせざるを得ない場面も少なくありません。
そんなときは、睡眠を優先するのがおすすめです。
消費カロリーを増やしたいからといって、睡眠時間を大幅に削って、運動に勤しむ必要はありません。
上記の回答について、詳しく見ていきます。
回答①:どちらか一つなら「睡眠」
- 忙しくて時間がない
- 仕事や学業で疲れが溜まっている
- 体力的・精神的に余裕がない
といった状況であれば、運動よりも睡眠を優先する方がよいでしょう。
睡眠が不足すると、食欲を抑えるホルモンの働きが弱まるなどして、無意識の間食や食べ過ぎが起こりやすくなります。
その結果として「太りやすく、痩せにくい状態」に陥ってしまいます。
そのため、まず意識したいのは、
- 7時間前後の睡眠を確保する
- 毎日なるべく同じ時間に寝起きする
- 寝る前のスマホ操作やカフェイン摂取を控える
といった基本的な睡眠習慣です。
これらを整えるだけでも、食欲や体重のコントロールがしやすくなり、ダイエットの負担は大きく軽減されます。
回答②:睡眠が整って初めて、運動が活きる
睡眠が不足した状態で無理に運動を続けても、
- 思うように効果が出ない
- 疲労が蓄積しやすい
- モチベーションが続かない
- ケガや体調不良につながる
といったデメリットが目立ちやすくなります。
運動の効果は、実際に体を動かしている時間よりも、その後の「回復」によって決まります。
その回復の中心となるのが睡眠であり、睡眠が足りていなければ、筋肉の修復やホルモン分泌が十分に行われません。
だからこそ、「まず睡眠をしっかりととり、その上で運動を取り入れる」という優先順位が望ましいといえます。
また、前述した通り、運動は、結果として、質のいい睡眠にもつながります。
睡眠時間をしっかりと確保することは、運動効率も上げて、そして、その日の良質な睡眠にもつながるという、正のスパイダルに導くことができます。
しっかり眠れている状態で行う運動は、効率も継続性も高く、結果として無理のないダイエットにつながります。
まとめ

ダイエットにおける、睡眠の重要性について述べました。
(某ショートスリーパーの方!?のように・・・)睡眠をとらずにひたすら運動に勤しむことは、ダイエットという観点からすると、あまり望ましくありません。
十分な睡眠時間を確保したうえで、運動を行うことが肝要です。
睡眠時間を削らないと運動時間を確保できないという方は、
- 日常動作を「運動」に変える意識を持つ(エレベーターではなく階段を使う、一駅分歩く、立って作業する時間を増やす、など)
- 短時間の運動を積み重ねる(5分のストレッチや軽い筋トレ、10分の早歩き、隙間時間でのスクワットやかかと上げ、など)
といった工夫してしてみてください。
なお、当方が運営するYouTubeチャンネル「若返り健康体操ラジねえ。」では、短時間でできる運動プログラムを配信しておりますので、こちらも、ぜひ、ご参考にしていただけますと幸甚です。
なお、ダイエット成功のためには、睡眠・運動に加えて、もちろん、食事も重要であるということを申し添えます。
私は、健康をテーマにした運動指導・講演会・セミナー、イベント出演等を行っています。
<取得資格>
・全米ヨガアライアンスRYT200
・1級ラジオ体操指導士
・国際ボディメンテナンス協会パーソナルストレッチトレーナー
・スポーツリズムトレーニング協会認定アカデミーコーチ
・基礎心理カウンセラー
大阪府門真市・大阪府寝屋川市を拠点に活動しており、その他エリアも出張可能です!
ラジオ体操やストレッチ・運動講習会、メンタルヘルス講演会、健康イベントを取り入れたいなど、興味がある方・企業団体様は気軽に「ラジねえ。」まで♪
投稿者プロフィール

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ラジオ体操・スポーツインストラクター
一般社団法人ラジーン代表理事(大阪・関西万博「TEAM EXPO 2025」プログラム/共創パートナー)
企業、自治体、スポーツ競技団体等年間100団体以上と協業し、健康に関する講習会や講演会を各地で実施。TVラジオなどのメディアにも出演し、ラジオ体操を通じて健康・スポーツの普及推進活動を行っています。
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